展開と因数分解:かっこをはずす/積に戻す
展開はかっこをはずして和の形にすること、因数分解はその逆で積(かけ算)の形に戻すことです。たとえば (x+2)(x+3)=x²+5x+6(展開)、x²+5x+6=(x+2)(x+3)(因数分解)。
このページで学べること
- 分配法則で式を展開できる
- 乗法公式 (x+a)(x+b)=x²+(a+b)x+ab が使える
- かけて・たしての考え方で因数分解できる
- 展開と因数分解が逆の操作だとわかる
前提知識
展開のもと:分配法則
展開の土台は 分配法則 a(b+c)=ab+ac です。かっこの外の数(や文字)を、中のすべての項にかけます。2つのかっこの積は、次の 乗法公式が便利です。
- (x+a)(x+b) = x²+(a+b)x+ab
- (x+a)² = x²+2ax+a²
- (x+a)(x−a) = x²−a²(和と差の積)
因数分解は、この逆をたどります。x²+5x+6 なら「かけて6・たして5」になる2数(2と3)を見つけて (x+2)(x+3) と書きます。
図でイメージする
合計 = x²+3x+2x+6 = x²+5x+6
例題(くわしい手順)
(x+2)(x+3) を展開します。
- 1つずつかける:x×x=x²、x×3=3x、2×x=2x、2×3=6。
- 同類項をまとめる:3x+2x=5x。
- 答えは x²+5x+6。
「前×前・外・内・後」の順にかけ、真ん中(xの項)をまとめると公式どおりになります。
展開と因数分解の違い
| 操作 | 向き | 例 |
|---|---|---|
| 展開 | 積 → 和(かっこをはずす) | (x+2)(x+3) → x²+5x+6 |
| 因数分解 | 和 → 積(かっこにまとめる) | x²+5x+6 → (x+2)(x+3) |
2つは正反対の操作。展開した式をもう一度因数分解すると、元のかっこの形に戻ります。
よくある間違い
(x+3)²=x²+2×3×x+3²=x²+6x+9。真ん中の 6x を忘れやすいので注意。
x²−x−6 は「かけて−6・たして−1」=−3と2 なので (x−3)(x+2)。符号の組み合わせに注意します。
2x²+4x は、まず共通の 2x でくくって 2x(x+2)。いきなり公式を使う前に共通因数を確認します。
練習問題
まず自分で解いてから解説を開きましょう。
(x+4)(x−1) を展開しなさい。
解答・解説を見る
答え:x²+3x−4
x²−x+4x−4。−x+4x=3x。よって x²+3x−4。
x²+7x+12 を因数分解しなさい。
解答・解説を見る
答え:(x+3)(x+4)
かけて12・たして7になる2数は3と4。よって (x+3)(x+4)。
(x+5)² を展開しなさい。
解答・解説を見る
答え:x²+10x+25
公式 (x+a)²=x²+2ax+a²。2×5=10、5²=25。x²+10x+25。
x²−9 を因数分解しなさい。
解答・解説を見る
答え:(x+3)(x−3)
9=3² なので和と差の積の形:x²−3²=(x+3)(x−3)。
よくある質問
Q. 展開と因数分解のちがいは?
展開はかっこをはずして和の形にすること((x+2)(x+3)→x²+5x+6)、因数分解はその逆で積の形に戻すこと(x²+5x+6→(x+2)(x+3))です。
Q. x²+5x+6 はどう因数分解する?
かけて6・たして5になる2数を探します。2と3なので (x+2)(x+3) です。
Q. 因数分解できるかどうかはどう見分けますか?
「かけて定数項・たしてxの係数」になる整数の組をさがします。見つからなければ因数分解できないので、解の公式などを使います。
Q. 共通因数はいつ先にくくり出しますか?
いつでも最初にします。2x²+4x は 2x(x+2)。共通因数を残したまま公式を使おうとすると、うまく分解できません。
次に学ぶ内容
小学校算数〜中学数学の範囲を参照し、オリジナルに作成(実在試験問題の転載はありません)。正確性は編集・監修フローで確認しています(仕様書 第11章)。